PC周辺機器

キーボード沼から抜け出せる最高のキーボードHHKBtype-s

こんにちは、森かもめです。

今回は、私が4年間愛用し続けているキーボード界のハイエンドデバイス、HHKB Professional HYBRID Type-Sを紹介します。

この記事は、4年前に書いたHHKBの紹介記事を元に、さらに3年間使い込んだ今だからこそ語れる、その色褪せない魅力についてまとめたものです。

この記事を読んでほしい方

  • 長時間のタイピングでも疲れにくい、一生モノのキーボードを探している方
  • デスク周りをスッキリさせたい、ミニマルで美しいデザインが好きな方
  • 場所を選ばず最高のパフォーマンスを発揮できる、持ち運び可能なキーボードを求めている方
  • 静電容量無接点方式キーボードの購入を迷っていて、最後のひと押しが欲しい方

キーボード沼にハマり、様々な製品を試す中で出会ったHHKB。当初は価格の高さに躊躇しましたが、半年間リサーチを重ね、その魅力に抗えなくなり購入を決意。そして、あっという間に4年が経ちました。

結論から言うと、「HHKBは最高の相棒であり、この選択は間違っていなかった」と確信しています。この記事が、あなたのキーボード選びの参考になれば幸いです。

HHKBとは?—「生涯使えるインターフェース」という哲学

HHKB(Happy Hacking Keyboard)は、PFUが製造するキーボードで、その根底には非常に有名な開発コンセプトがあります。

『アメリカ西部のカウボーイたちは、馬が死ぬと馬はそこに残していくが、どんなに砂漠を歩こうとも、鞍は自分で担いで往く。馬は消耗品であり、鞍は自分の体に馴染んだインタフェースだからだ。いまやパソコンは消耗品であり、キーボードは大切な、生涯使えるインタフェースであることを忘れてはいけない』

《引用》人と技術の今を伝える情報サイト PFUジャーナル

まさにこの思想を体現したHHKBは、4年間毎日使い込んでも、その魅力は全く色褪せません。むしろ、なぜ「生涯使える」と言えるのか、その理由を日々実感しています。

1. 指が吸い付くような打鍵感と、疲れ知らずの操作性

押下圧45g。この絶妙な重さが、長時間の作業から私の指を守ってくれます。触れただけでは反応せず、しかし意識すればスコッと軽やかに沈む独特の打鍵感。

使い始めた当初も感動しましたが、4年間、1日に何千、何万回とキーを叩き続けても、手首や指に疲れを感じさせないこの感覚は、もはや感動を通り越して「安心感」になりました。キーを叩くために仕事をしたくなる、というモチベーションの源泉であり続けています。

2. 思考を止めない、合理的なキー配列

HHKBの最大の特徴は、A4ハーフサイズのコンパクトな筐体と、独特のキー配列です。キーの数を必要最小限に絞り、使用頻度の高いControlキーをAの隣に配置するなど、徹底的に合理化されています。

最初は戸惑うかもしれませんが、この配列に慣れてしまうと、もう他のキーボードには戻れません。ホームポジションからほとんど腕を動かすことなく、全てのキーに指が届く。これは、思考のスピードを落とさずにタイピングできるという、何物にも代えがたい体験です。4年経った今、このキー配列は完全に私の指に馴染み、体の一部となっています。

3. チャタリング皆無。圧倒的な耐久性

チャタリング(一度しか押していないのに二重入力される現象)は、物理的な接点を持つ多くのキーボードの宿命です。しかし、静電容量無接点方式を採用するHHKBは、構造上チャタリングとは無縁です。

そして、公称値で「3000万回以上」のキー寿命。これは一体どれくらい持つのか?

例えば、最もよく使われるエンターキーを1時間に100回、1日8時間押すと仮定すると… 102年間も愛用できる計算になります。

4年間酷使しても、打鍵感は全くへたらず、新品同様の信頼性で動き続けてくれる。この安心感が、日々の作業に集中させてくれます。

4. 「電池式」という英断。バッテリー劣化からの解放

最近のハイエンドデバイスの多くが内蔵バッテリー式を採用する中、HHKBはあえて交換可能な「電池式」を採用しています。これは、先に述べた「生涯使えるインターフェース」というコンセプトを貫くための、重要なこだわりです。

内蔵バッテリーは必ず経年劣化し、「バッテリーの寿命=デバイスの寿命」となりがちです。しかしHHKBは、電池を交換しさえすれば、理論上半永久的に使い続けることができます。4年経ち、他のガジェットのバッテリーが弱っていくのを横目に、この仕様のありがたみを一層強く感じています。

5. 使い込んでも消えない刻印の美しさ

キートップの刻印には、インクをキーキャップに浸透させる「昇華印刷方式」が採用されています。一般的な印刷のように表面に乗っているだけではないため、摩擦に非常に強く、刻印がほとんど消えません。

「昇華印刷方式」が綺麗に残っている4年後も昇華印刷方式が綺麗残っています。それよりもホコリ気になる

私が使っている墨モデルは刻印が控えめでスタイリッシュですが、4年経ってもよく使うキーの文字が薄れる気配すらありません。

毎日触れる道具だからこそ、この変わらない美しさが所有満足度を高く保ってくれます。

ライバルとの比較(東プレ REALFORCE)

私がHHKB購入時に最後まで比較検討していたのが、同じく静電容量無接点方式を採用する東プレのREALFORCEでした。

当時のREALFORCEは有線接続が主流で、iPadでも使いたかった私にとって無線接続は必須条件でした。しかし、現在ではREALFORCEにも無線モデルが登場しています。

では、今でもHHKBを選ぶ理由は何か?それはやはり、徹底されたコンパクトさと、唯一無二の合理的なキー配列にあります。

フルサイズに近い使用感を求めるならREALFORCEも素晴らしい選択肢ですが、「どこにでも持ち運べる最高の書斎」を求める私にとって、HHKBの思想とサイズ感は、今なお最高のパートナーであり続けています。

最後に:HHKBは万年筆のような「一生モノ」の書斎道具

HHKBは高価です。キー配列は独特で、慣れが必要です。 それでも私は、この4年間、毎日このキーボードに触れるたびに、まるで使い込んだ高級な万年筆のような、特別な愛着を感じています。

それは単なる入力デバイスではなく、自分の思考を最もスムーズに形にしてくれる「相棒」だからです。

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あなたのデスクにも、この最高の相棒が備わることを願っています。

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